バブアーの年代識別その3 | British wax-jacket market

バブアーの年代識別その3

タグ編最終回!
前回は3ワラントごく初期までの古いモデルに付いている紙タグによる判別方法のお話をさせていただきました
今回は紙タグが廃止されていった3ワラントからの年代の見分け方を解説させていただきます

その1はこちら

前回同様、確認方法は至ってシンプル
サイズタグをペラっとめくって下さい

左側の数列、上二ケタが製造年数です

8709403ですので、87年 3つ目のワラント受賞直後の生産ですね

88年製のGamefair

89年のNorthumbria

これ2ワラント後期ごろにもついていたサイズタグですがいつ頃のものでしょう〜
タグの裏には数字がありませんね

内ポケットを確認してみたところ、なんと89年製

これと同じタグを持つノーザンブリアを確認してみたところ、87年製

87年製のBeaufortや88年製のGamefairがすでに新しいサイズタグに以降しているのにも関わらず、87年製のノーザンブリア、89年製のビデイルには紙タグが付与されているという無秩序な状態にあるわけでしょうか。

他のモデルを見てみると、内もしくは外にポケットのあるBedale,border,northumbria,solway zipperは3つ目のワラントを受賞してからもしばらくは紙タグが付いていました。

これから推察すると、前記事で書いたBeaufort,Gamefair,Durhamは紙タグが欠損しやすいということはJ Barbour&sons社もわかっていて、このタイミングで改良したのかもしれませんね。

Unlined Gamefairの襟元に無防備に縫い付けられた紙タグ

Durham右胸のジップ内側付近に裸で縫い付けられ破れたタグ涙

バブアー以外でもヴィンテージを愛する者としては紙タグにも強い魅力を感じるので残念ですが。笑

どんどん見ていきましょう

90年製Border
 

91年製Northumbria

当店の在庫の中で最も製造年代の新しいノーザンブリア 少なくともこの年までは作られていたということがわかります

93年製Beaufort

商品タグにも製造番号がしっかりと記載されています
デッドストックをお持ちの方は是非確かめてみてください

オリジナルでブラウンのLongshoremanはしっかり93年製

94年製のBorderと95年製のGamefair
ここでタグが大きく刷新されます

ブラウンのモデルは古いNorthumbriaを除くと全て確認しても93年以前のものは見つかりませんでした。
93年からの生産かもしれないということが言えますね

96年製Gamefair 97年製Border


98年製のOriginal 3/4 coat
またタグが少し変化します
かなりサラサラな素材で文字もかすれにくいような印刷がされている印象です

BlackのBorder
これは2000年製ですかね ちょっと定かじゃないですが

2000年を機に現行のタグに移行したと思われます
Classicシリーズも時代の節目にブランド初期を振り返って生まれたのでしょうか

 

2001年製のものはタグは新しく、ライニングは従来のものが使われていますね
また位置も脇腹付近にあるBarbour Careの注意書きタグの下に以降しています


 

これ以降のものは在庫がないので機会がありましたら随時追加していきます

最後におまけ

おや?こいつは?

2ワラントを冠しながら

しれっと88年製というちゃっかりしたバブアーもあります。笑

余っていた2ワラントのタグが見つかったのでしょうか、こういうものが出てくるのもヴィンテージの面白いところですよね

古くから一貫して徹底された品質管理があったからこそ、このようにいつ作られたものかが判別できる
こんな所からもBarbourの哲学を感じずにはいられません。

みなさんもお持ちのBarbourの年齢を確認して、当時自分は何をしていたか振り返ってみてはいかがでしょうか
お読み頂きありがとうございます